2010年10月アーカイブ

いずれの植物園も、植物の種の繁殖が非常に重要な問題であることを認識しています。


栽培下では遺伝的構造の変化が予想されます。


また不時の災害によって栽培コレクションが全滅する可能性があります。


したがって、植物園の総意としては、植物の種にとって唯一安全な場所は、自然の生態系のなかであるということなのです。


しかし、わたしはその意見に賛成しかねます。


数多くの自然の生態系が破壊されることのないよう望むものですが、現実はまさにその反対なのです。


国でも州でも地域でも、偽りなく何百もの微生育地があり、個々の種に見事に適応した生態系が存在します。


そんな微生態系を少しも考慮しないで、総体的な環境変化が頻繁に起こっているのです。


また自然の生態系が安定的なものであるかどうかすらも、未解決の問題です。


現在の状況がこのまま続くとすれば、保護問題で植物園はまことに重要な貢献をなすでしょう。


わたしたちは、資源が消えゆく世界に住んでいます。


完全を期すことはできなくとも、いくらかでも保護するほうがしないよりましです。


自然の生態系で種を保存するのは理想的なやり方かもしれませんが、わたしたちの住む世界は理想的な状態にはありません。


したがって、栽培コレクションの重要性を過少に評価してはならないのです。


とりわけ、自然界で絶滅したと考えられる植物が、予期せず栽培下で見つかることがあるのでなおさらでしょう。


こうして「助かった」種には、イースター島の樹木からイギリスの野草にいたるまであるのです。

TPCによる次の行動は、絶滅の恐れにある植物のどの種が、1980年の時点で栽培下で生存しているかを調査することでした。


TPCはその目的のために、新しい組織を設置しました。


植物園保護連絡組織です。


その最初の仕事は、各地域からの調査リストに掲載されている植物のどれが栽培されているかを調べることでした。


それから、必要なことは、絶滅が危惧される植物の繁殖を助長し、種子や植物の交換の仲立ちをすることでした。


この新しい連合体は、希少かつ絶滅危惧植物について啓蒙活動をし、調査資料を提供し、違法採集を抑制するために愛好家の植物入手用資料を作成することを最終的な目標としています。


この連合組織の最初の調査が示しているところでは、1980年までに、絶滅が危惧されるヨーロッパ産種1878種のうち520種以上が、ざっと40か所の植物園に栽培されており、235種を超えるマダガスカル産多肉植物が各地の植物園にあった、ということでした。


ソテツ類も含めて同様に、南アフリカやマクロネシア産植物の栽培リストも作成されました。


将来的には、絶滅が危惧される植物がどこで栽培されているかを示す"グリーンブック"をつくりたいということです。

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