同じ種でも、その希少性というのは、国によって異なることが多いです。
ですから付属書Ⅱにリストアップされているのはそのような植物で、取り引きを制限するかどうかの判断は関係国に委ねると記してあります。
TRAFFIC(動植物の取り引きに関する貿易記録分析)と呼ばれる別の組織が、種の国際取り引きを監視しています。
12、3年前、TRAFFICは、ワシントン条約加盟国の主な国際空港である実験を試み、ワシントン条約の取り決めがどのくらい綿密に守られているかを調査しました。
その実験は、サボテンを通関させるというものでした。
前もって申告するか、または税関カウンターにこれ見よがしに持ち込んだのです。
・・・その結果、サボテンを押収したのは、アメリカ合衆国とロシアだけでした。
しかしそれも、適切な植物検疫許可を得ていないという理由によるものでした。
サボテンの全種が付属書Ⅱに載っているということが、押収の理由ではなかったのです。
イギリスでは、税官吏は、検疫証明書に記入することを要請しました。
この実験で関係した税官吏は、誰一人としてワシントン条約を理解していなかったですし、ワシントン条約の存在すらも知らないように思えました。
税官吏の何人かは、ワシントン条約の書類の写しを手近に持っていながらもこんな状態だったのです。
ワシントン条約は、当初は一般に顧みられることはなかったのですが、今日では多少は状況が改善されたといえるでしょう。
現在のロサンゼルス国際空港では、掲示を張り出して、国外へ出る国民にワシントン条約リストにある植物を持ち帰らないよう警告しています。