ワシントン条約の主たる役目は、取り引きの抑制に効果を持つというとではありません。
むしろ各国政府をして、絶滅危惧種についての国際的な関心を呼び起こすことにあるのです。
多くの国々が、かつては自国の植物相の将来に無関心でしたが、いまや関心を抱くようになってきています。
ところで、ワシントン条約の書類そのものが、植物を絶滅の淵に追いやることがあります。
付属書ⅠとⅢの内容に関しては問題ないと思われますが、付属書Ⅱに適用される規制は、長い目でみると、絶滅危惧種の生存を脅かすものかもしれないのです。
メキシコや南アメリカからの報告では、農地開発地域で伐採作業が進行中であるといいます。
刈り払われた植物は、取引規制のあおりをくらって、畑の縁に積まれて腐るにまかされています。
ワシントン条約は、あくまでも国債間の取引にかかわるもので、国内での保護に関する取り決めはありません。
国内で保護されなければ、種は存続しえないでしょう。